「ピアノコンサートを開きたい」

山口知眞くん(17歳)
知眞くんの脳腫瘍がわかったのは 1 歳の時のことでした。すぐに手術をしたものの、予後が厳しいと告げられます。さらには後遺症も現れ、リハビリのために、3 歳の時にピアノを始めました。以来、長くつらい治療を続けるなかで、ピアノが知眞くんの心の支えになってきたそうです。
毎日こつこつ練習して、一曲、一曲弾けるようになるにつれ、大好きなピアノをたくさんの人の前で弾きたい、ピアノコンツェルトもしたい!という気持ちがふくらんでいきます。

そうして、知眞くんのピアノコンサート開催の夢を、メイク・ア・ウィッシュがお手伝いさせていただくことになりました。

そんな中、新型コロナウイルスの感染状況が悪化……。開催可否を慎重に判断し、何度か延期となりましたが、10 月 18 日にコンサート当日を迎えます。

そこには、テレビの取材も入るなか、わくわくした表情で、生き生きと目を輝かしてピアノを弾く知眞くんの姿がありました。
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毎日、一生懸命ピアノの練習を重ねてきた自信からか、舞台に立つ姿は落ち着き、堂々としています。
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知眞くんらしい優しい音色がホールに響きわたり、演奏後は、応援してくださる方々の熱い拍手と温かな笑顔に包まれました。

演奏後の知眞くんも、「今までで一番上手に弾けた!」と、はじけるような笑顔をみせてくださり、素晴らしいコンサート、夢の実現となりました。
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「大きなホールでコンサートができて、ピアノを弾けたことは、本当に、とっても楽しかったです。またいつか、たくさんの人の前でピアノを弾きたい」という知眞くん。

コンサートをすごく楽しみにしていたので、終わってしまって寂しくなることもあるけれど、コンサートの時の楽しくて嬉しかった気持ちを思い出せば、幸せな気持ちに包まれるそうです。

きっとまた楽しいことが起こると信じて、これからももっと上手になれるようにピアノの練習だけは毎日頑張ります、とのメッセージを寄せてくださった知眞くん。次の夢もかなえることができるよう、心からのエールを送ります。


2021.04.02 : コンサートのフルバージョン動画もアップいたしましたので、どうぞご覧ください。
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