「お菓子の家を食べたい」

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かほちゃん(10歳)
かほちゃんはTVアニメ『クレヨンしんちゃん』が大好きな、10 歳の女の子です。

産まれた時からずっと闘病生活を送っていますが、『クレヨンしんちゃん』を見てはたくさんのパワーと笑顔をもらっていたそうです。そんなかほちゃんの夢は「お菓子の家を食べたい」!

実は、『クレヨンしんちゃん』のお話の中で、しんちゃんがお菓子の家を食べるシーンからひらめいたそうです。
早速ボランティアチームがアイディアをふくらませます。どんなお家がいいかな? 考えた末、ちいさなおうちをかほちゃんの大好きなおつまみ系のおやつで飾ることになりました。

屋根がわらはおせんべい。ドア一面には大好物のゴディバのクッキー。おうちの中には、オリーブとさけとば、サラミ……の、大人テイストのおやつが並びました。
 
いよいよお菓子のお家をお届けする日。別室で待っていてくれたかほちゃんは、お部屋に準備されたお菓子の家をみるなり満面の笑みでとても嬉しそう!
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「かほちゃんが想っていたお菓子のお家になっている?」

とたずねると、嬉しそうに大きく頷いてくれました。お菓子のお家のポストに入れておいたお手紙も声を出して読んでくれ、窓枠いっぱいに張り付けられていた大好物の干し梅にも大満足です。

お母さまにも干し梅をプレゼントし、「美味しい~!」とのリアクションにかほちゃんも嬉しそうでした。お菓子のお家の中でスタンバイしていた、クレヨンしんちゃんのぬいぐるみにも気づき喜んでくれました。
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気が付けば、ゴディバのクッキーをお金のかわりにして

「お店で店員さんになって『いらっしゃい』を言いたい」

という第二のウィッシュを、ごっこ遊びで弟くんと楽しんでいるかほちゃん。そんな二人の様子に、ご両親もとても嬉しそうでした。うしろから見守っていたお父さんとお母さんの優しい笑顔も印象的でした。
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夢の実現後、ご両親からこんなあたたかいメッセージをいただきました。

「願えば叶う。
願ってもいいんだ を私達は学び、喜びを貰いました。
親ができることには、限界があります。
親じゃない、誰かが自分のためにやってくれる。
精一杯、誰かが願いを叶えるために考えてくれる。
こんな素晴らしい出来事は他にありません。
宝物の1日です。
素敵なプレゼントと、私達への勇気をくださいました。」
 
かほちゃんが喜んでくれるか、ボランティアの方々もドキドキしながら迎えた実現の日でしたが、嬉しい言葉とともに、かほちゃんは第二の夢の実現に向けてスタートラインを切りました。
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